鬱で凡愚なド外道のリハビリraki6104’s blog

日々の雑談を、余裕のある時に、できるだけ(´・ω・`)

まず、地図を見て考える1

 地図で見てみると、我が国日本という国は、つくづく地政学上の要地に位置することが一目でわかります。北から順に宗谷海峡津軽海峡対馬海峡という三つのチョークポイントで、いざ有事にはランドパワーであるロシアが日本海から太平洋に進出することを扼し…押さえ、また、同様に沖縄と台湾によって、東シナ海から太平洋にランドパワーの中国が進出するのを扼することができます。シーパワー…海上交通上のアクセスを築くことを防いでいるわけですね。

 つまり、世界にその軍事力と経済力を誇るシーパワーの世界番長…アメリカは、歴史的に膨張主義をその国是としているロシアや最近の中国…二つのランドパワーを、同じくシーパワーである我が国日本を日米安保条約に基き、前方展開基地化することで、日本海東シナ海にほぼ完全に封じ込めていることが良くわかります。さらにアメリカは、朝鮮半島の下…韓国にも国連軍を置くことでその防備をさらに固めているわけです。一番弱い部分を補強しているわけですね。

 元来、安全保障とは、そして戦略とはそういうものであり、最悪の事態をその前提として二重三重に考えられています。現在、本当の最悪の事態は核戦争ですが、この場合は我が国に出来ることは余りありません。せいぜいがMD(ミサイル・ディフェンス)か、後は民間防衛の比率を何とかロシア並みに上げるぐらいですが、一方、偶発的かつ限定的な紛争、或いは戦争においては、それがついには核戦争にエスカレートしないように、極局地的な争いに止めるような努力は出来ますし、これはぜひともしなくてはなりません。

 「何だ、軍拡の話か」と、察しの良い方は既にお思いの方もおられるかも知れませんが、実際の最近の例でいえば、まだその結果は確定していないのですが、グルジアでの南オセチア紛争で、NATOのシーパワー…軍艦が黒海に十八隻も押し寄せて、ロシアがポチ港に不法に居座るのを止めさせた例を見ても分るとおり、現代の戦争は、実際の武力によって有利な形勢を築いて容認させて、その上で協議の末に、紛争が核戦争にまでエスカレートしないよう、どこかで妥協することを求め、休戦協定を結ぶ形で終わる戦争…暫定協定戦争であるわけなのです。

 暫定協定戦争で一番分りやすいのが、朝鮮戦争と、その休戦協定によって確定された、もはや事実上の国境ともいえる三十八度線です。朝鮮戦争は、太平洋戦争後の東西の冷戦の初めごろに戦われた突発的戦争ですが、文字通り朝鮮半島の上を、激戦の戦線が南北に押しつ押されつ行ったり来たりした、最後まで通常戦闘のみで行われて核戦争には発展せず、そして最後は、長い延々とした協議の末に結ばれた暫定的な休戦協定によって終わった戦争でした。暫定的休戦協定といっても、それが現在まで守られている事実上、三十八度線は、もはや国境といっても差し支えないでしょう。

 朝鮮戦争は、突発的に起こりはしましたが、それを予測することが出来なかった戦争ではありませんでした。当時、半島の下…韓国が、世界番長のアメリカとの太平洋戦争に負けて無防備だった我が国日本に、竹島を武力で占拠するなどして様々な無法を働くので、アメリカがそれを嫌って一時離れてしまい、権力…武力の空白が半島下に生じたその一瞬の隙を、半島の上…北朝鮮に突かれたことがその始まりといえます。結果、朝鮮半島は、東西冷戦の狭間で文字通り上を下への大騒ぎとなり国家的に散々な目に遭うわけですが、まったく、これほど自業自得とか思える所業を私は他に例を知りません。

 長くなりましたので、今日のところはこの辺で…ではm(__)m。