鬱で凡愚なド外道のリハビリraki6104’s blog

日々の雑談を、余裕のある時に、できるだけ(´・ω・`)

これは、チャンス?(´・ω・`)

 クリントン元大統領が北韓を電撃訪問し、拘束されていた米人記者2人を見事に取り戻したわけなのですけど、普通に考えれば、あの金正日がただそれだけのために今回の訪朝を許した、とは考え難く、自らの存在感の誇示と、それによる北韓国内の引き締めを狙っている事は当然の事として、後は何を狙っているのか考えてみたのですけど、今ひとつ「コレ」というものが思いつきません。

 報道されている事柄を、その額面通りに受け取るならば、それだけ、北韓国内の状況の悪化がこちらの想像以上に思わしくなく、とにかく、少しでも体制引き締めにつながるようなイベントをぜひとも必要とし、同時に、事態の打開のための提案を成す場が、その面子の上からもどうしても早急に必要としていた、という事になろうか、とは思うものの、その一方で、たったそれだけの事に、金正日の、あの満面の気持ち悪い笑顔はあまりに不自然にも思います。

 報道を信じるならば、最初のボールは北韓から、拘束している記者の口を介してアメリカ本国の家族に電話で伝えられ、それが伝言ゲームでオバマ政権に伝わって、結果、ニューヨークにおける水面下での両政府の外交交渉につながりましたよ、という事なのですが、つまり、その実際の外交によって、また、帰国する2人の記者らの証言によっても、北韓の苦しい実情が相手方のアメリカに伝わるリスクを犯しても、今回、金正日は、国内に向けた面子はひとまず保ったものの、実質、自らの方から折れて見せたわけです。

 当然、オバマ大統領のその真意はどうあれ、アメリ国務省は外交のテクニック上、クリントン国務長官オバマ大統領自身に従来からの、いわゆる「踏めない踏み絵」を再度提示させる事で、北韓を突き放し、金正日のその手に外交のボールを返しています。端的にいえば、「もっと譲歩しろ」というメッセージを送っているわけです。これは、外交交渉上も当然の事で、弱みのある方が折れ、強みを持つ方が要求し続ける、この構図を熟知している金正日が、今回、こうも容易くそれを受け入れた事は、やはり、相当に焦っているその証左ではあるわけです。

 しかし、一度外交の流れができた以上、この流れを変えるには相当のイベントが必要とされる事は明らかで、しかも、それはこれ以上の瀬戸際策のない北韓にとっては、せいぜい「戦争」ぐらいしかありません。先の見える、コントロールできる「戦争」こそは、現在のアメリカのオバマ政権にとって、今一番に欲しいものでしょう。実質的に、経済的にも、そして国内を覆い尽くしている閉塞感を吹き飛ばす、「勝利」が約束されている上に、その他の国への「見せしめ」ともなり、それこそ国威の、そして自らの支持率の発揚に大きく貢献し、しかも、当の紛争地は太平洋の彼方である事から実害も極小です。

 オバマ政権にすれば、「戦争」をする理由の方が、しない理由よりも多い事が明らかなこの時期、その不利を承知で、あえて金正日が外交上折れた事が全てを物語っている気もしないではないのですが………うーん、もう少し、事態の推移を眺めていた方が良いのかも知れません。あまりに、今回は情報が少ない気がしますしね。「終わりの始まり」が始まっているような気もしますが、どうも、「あの金正日が…」という疑問が拭い切れない自分がいます。ま、願わくは、「拉致被害者救出」或いは「奪還」でも良いのですけど、日米で準備万端であって欲しいと思います。攻めるのであれば「今」でしょうからね。

 ………ま、保守にこだわるタロサには、この決断はさすがに無理なのかも知れませんけど(ボソッ)。