鬱で凡愚なド外道のリハビリraki6104’s blog

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『9・11』に『民主党がセ・メール問題』を思う3

 すでに昨日である9月14日に、台湾の陳水扁総統が、『台湾』の名称で国連加盟申請を正式表明しましたね。9月に入る頃からチョコチョコとそれらしい動きがネットでも散見できましたが「ああ、ついに来たか」と。昔、台湾の方々に大変お世話になった私は今、深夜一人でしみじみと感慨に耽っています。台湾の人々の、あの暖かさは、今も私にとって忘れ得ぬ暖かい記憶の一つです。タイミング的に絶妙ともいえる、今このときを陳水扁総統が選んだことについては、また別の機会に触れるとして…さて、昨日の続きです。

 2月16日のあの日、まるで鬼の首でも取ったかのようにあのメールを読み上げる永田議員の姿に、私が最初に抱いた感想は「ハァ?!」でした。余りに斜め上な、突発的な事故のようなその出来事に、思わず思考停止してしまったのです。その後、恐らくは皆さん同様「お前、アホかー!!」と、思わずちゃぶ台返しかますまで、さほどの時間はかかりませんでした。

 なにせ、その日のうちに総理は「ガセネタ」であるとして一刀両断にし、翌日には、当の永田議員自身が国会で、総理に子供のように諭されるというあの醜態を晒す始末。ネットのみならず、テレビでも幾度となくその真偽を検証され、あのメールは、いわば「怪文書」に過ぎないという結論が、特にネットの中では早々に下されました。

 あれほど、政権与党である自民党と、野党である民主党との間に対応の差が際立った例も珍しいのですが、やはり、あの55年体制を経て今ある自民党と、所詮は旧社会党と元自民党その他の寄せ集めでしかない民主党では、やはり年季が違うと言わざるを得ないでしょう。

 『天下雖安、忘戦必危(天下安らかといえども、戦を忘るるは必ず危うし)』

 酷なようですが、結局は、前テカ…もとい前原前民主党執行部にはその気構えが欠けていたとしか言いようがありません。

 一方、自民党では、すでに2月10日の時点であの怪文書ならぬ怪メールが、雑誌編集部などのマスコミに出回っている事を把握していた旨を、平沢勝栄議員がテレビなどで公言しています。情報の把握に最速で1日、余分目に見るとして3日とすれば、2月6日のあの国会が突然動いたあの日の直後に、この怪メールの工作は開始されたと見ておおよそ間違いはないでしょう。

 ここで、視点を少し変えてみましょう。前テカ…前テカさんは、郵政解散の折大敗した岡田代表の辞任を受けて、若い民主党議員票に推され若さのイメージを前面に党首選に勝利し就任しました。その政策は、構造改革の必要性や安全保障面では「中国は脅威」で中国共産党に会談を断られるなど、小泉政権が掲げる政策とその差を探す事が難しい位に似通っていました。小泉総理が『2大政党による改革競争』を公言する、それはゆえんでもありました。

 旧社会党系議員や、対中国ОDA利権のパイプを持つ旧自民党系議員、何なら、半島がらみ利権を持つ議員も入れましょう、彼らにとっては、前テカさんの掲げる小泉政権と似通った政策は、けして快いものではなかったでしょう。彼らにとって、悪夢とも言える日本政界における小泉総理降臨が、目先の生き残りのためだけのイメージ戦略が仇となり、民主党にも『ミニ小泉モドキ』を再び降臨させてしまったのです。「国民にとって良い〜」とかは彼らの知った事じゃありません。彼らの主たる目的は、自らが『政治屋』として政界を長く生き続ける事です。

 さて、前テカさんは憎々しい限りですが、彼らにとって、若さと清潔さの前テカさんのイメージは生き残るためには必須のアイテムでした。彼らの相手である小泉総理が、極端なほど金に綺麗な人物だったからです。国民を騙すのにも若さと清潔なイメージほど便利なものはありません。極論すれば、彼らにとって前テカさんは、何もしない看板である事が望ましいのです。ですが、この前テカさん、やたらとしゃべる上に結構動く、つまりは実行力があり、更には若手の人望なんかも結構厚い。

 2月6日のあの日、周囲が止める間もなく、前テカさんついにやらかしやがりました。あろうことか、民主党自らの支持母体である労組、あの悪名高い日狂…もとい日教組を含む労組はびこる『公務員制度』の広大な未開の土地を、開墾(改革)に執念を燃やす小泉総理に見せ「どっちが凄いか、競争しようぜ!」と国会の場で『開墾(改革)競争の約束』をしてしまったのです。「そら、議場も揺れるワ」な、あのざわめきも、彼らにとっては無理からぬ事でした。

 前テカさんにとって、これは大きな賭けである事は間違いありませんでした。しかし、彼にとっては、これは今の日本にとって、そして、彼の目指す小泉政権と戦える力を持った新しい民主党にとっても、どうしても必要な事だったのです。若手たちも、彼のその理念と決意に感じ入り、熱心に応援してくれます。正に、彼にとっては乾坤一擲、「ここしかない」と繰り出した快心の一撃です。片や小泉総理も「その意気や良し。受けよう」と、彼のその切実な思いに快く応えます。

 さて、一方の彼ら、前テカさんの決意や理念なぞ知った事ではありません。何としても、自らの政治生命だけは、『公務員』の票田だけは守り抜かねばなりません。しかし、前テカさんのイメージ看板を無理矢理に下ろすわけにもいきません。下手に下ろせば、怒った前テカさんは党を二つに割り、若手の人望も厚い彼はその若手たちを引き連れて、あろう事か、政策的に近い小泉総理と手を結ぶやもしれません。そうなれば、小泉総理は必殺の『抵抗勢力』のレッテル張りを、満面の笑みで行使する事が間違いないのです。もしそうなると、彼らは国民にその本性を晒す事になり、まるっとまとめて窮地に立たされる事になります。

 八方ふさがりで頭を抱える彼らに、横合いから野太い、低い声がかけられました。
「よ、俺だよ。“ピー”だよ」
 見ればそこには、小沢民…もとい、誰もがその存在を忘却の彼方に忘れ去っていた、あの“ピー”議員が、誰も見た事のないような、なんだかぎこちない笑みを浮かべ立っていました。

 すいません、次には終わると思います…多分。ここは『つづく』と言う事で(笑)。