鬱で凡愚なド外道のリハビリraki6104’s blog

日々の雑談を、余裕のある時に、できるだけ(´・ω・`)

魁(さきがけ)の人へ

 私が最初にこの人を見たときの印象は、けして良いものではありませんでした。自分が信じていたものが、あっけないほどもろく崩れ去ってから、すでに十年あまりの年月が過ぎ、すっかり私はものを見る目が、そして心が荒んでいました。「どうせ、こいつも…」と最初に思ったのも無理がないぐらい、当時の政界も、国民からは遥か遠くの、異質なルールで成り立つものでした。

 いつごろからか、そんな私もいつしかテレビに映るその人の演説や、インタビューに応える言葉に耳を傾け、新聞の記事を読むようになっていました。「自民党をぶっ壊す」その言葉の通り、古い利権にしがみつく人々が第一線を追われ、或いは自民党を追われるようにして去って行く。「改革を止めるな」のその言葉には、いつしか以前のように荒んだ目で見、心で聞く事はできなくなっていました。

 先駆けるその人の姿に、言葉ではいい表せない想いが去来し、感動と期待と不安が入り混じる思いで、その姿を私はただ追い続けました。感動はその人がただ真っ直ぐに歩むその姿に、期待と不安は、いつかこの人が折れる日が来るのではないか、と、いう事に対してでした。

 勿論そのすべてが、諸手を上げて歓迎できるものばかりではありませんでしたが、それでもその人の目は、常に国民のほうを向いていたのだと、今だからこそ私はいい切れます。今から思えば、その人の駈け抜けたこの五年間は、私にとっても夢のような五年間であった、と思います。

「もう少し、生きていたい」

 それは、ただその人の、駆け抜けた先に一体何があるのかを見届けたかったからに他なりませんでした。その意味でも、私は、小泉純一郎という人物に感謝しています。この人なくして、今、私はこの世にいなかったと思います。ま、鬱にはなりましたけど(笑)、それもまた、きっと何かの巡り合せ、何かの意味があるんでしょう。

 今は、只々感謝。小泉純一郎首相、五年間、本当ににお疲れ様でした。この場を借りて、心よりの感謝を申し上げますm(__)m。